STORY 05

母親の心理的ストレス
軽減を目指す

子ども達の地域教育に危機を感じ活動してきた我々は、その範囲を高齢者にまで拡げた。
社会問題はある一面を見ていても解決にはならない。
子ども・高齢者に着目して、改めて現実を突きつけられている。

高齢化と少子化は、同時に考えなければならない問題だ。

なぜ、日本は極端な「少子高齢化の国」になってしまったのだろうか。
ひとつの原因として「子どもを育てる環境」の変化があるだろう。
核家族化や共働き世帯の増加によって、子どもを育てる環境は激変した。
ジョイフル創設時に感じた危機感は、未だに根強く残っている。

ジョイフルに子どもを連れてくる保護者には、その弟・妹といった兄弟と一緒に来ることも少なくない。
まだ2歳・3歳。中にはようやく歩き始めたようなかわいい子どもまで。
当然だが、そんな子ども達は手がかかり、目も離せない。
もちろん、楽しい時間でもあるだろうけれど、お母さんだって1人の人間だ。
疲れているように見える時だってある。

「お休みには、どこかへお出かけしましたか?」
声をかけてみる。
テーマパークや観光スポット、ショッピングモールなど、様々な名前が返ってくる。
しかし、みな口々に言う。
「久しぶりにゆっくりご飯でも食べたいわ。」

それは不思議なメッセージだった。
休日に出かけて外食をする。
家事から離れて、ゆっくり食事を摂る絶好の機会だと思っていたからだ。

「そんなの無理よ!この子に食べさせるのに必死で、自分の食事はそっちのけ。」
『そうそう、こぼしそうなメニューは頼めないし、食べ終わってもじっと座っててくれないしね!』
「食べたいメニューじゃなくて、子どもが食べられそうなものを頼んじゃうのよね。」

育児ストレス。
正解がわからない不安、誰も頼れない不安、不安を吐き出せないイライラ…
相手は何もわからない子ども。
子育てには多くのストレスが伴う。
アタマではわかっている…つもりだった。

食事すら思い通りにならないという事実。
それは予想を遥かに超えていた。

キッズスペース完備。
とある飲食店の広告が目に入る。
子どもを遊ばせておければ、ゆっくりと食事を摂ることができる。

お母さん達にとっていい情報になればと思い、ランチを兼ねて行ってみた。
そこには閑散とした、カラフルなスペースがあるだけだった。

キッズスペースは店内に一箇所。
席についてしまえば、キッズスペースの様子を確認することはなかなかに難しかった。
目を離せない子どもを、目の届かない所で遊ばせることはない。

それからと言うもの、外食の度に「キッズスペース」の謳い文句がある店を回った。
狭い、少ない、危ない、広いけれど離れている…。
自信を持って勧められる店には出会うことができなかった。

実は理由はわかっていた。
キッズスペースを中心に店舗をつくることは、収益にかなり高いリスクを背負うことになるからだ。
飲食店は限られたスペースになるべく多くの席を用意する。
キッズスペースではなく客席にするべきなのは誰の目にも明らかだ。

無いならつくろう。
お母さんが安心して子ども達を遊ばせることができ、ゆっくり食事が摂れるレストランを。
今までにない、新しいレストランを。

10人いたら、10人が反対するだろう。
ダメだ、ムリだ。
そんなことは今までにも散々言われてきた。
それを乗り越え、私たちには5,000人を超える会員がいる。

今、目の前に、それを必要としている人がいる。

これは私たちの原点だ。
再び原点に帰り、新しい挑戦が始まろうとしている。

mamama cafe

2018年4月オープン。育児期のお母さん達のために、ゆっくりと食事を摂ってもらうためのレストランです。少子化問題の原因は多岐に渡ります。公共交通を利用する場合や静かな場所など、乳幼児を連れての利用を躊躇してしまう事もあります。
少子化問題の解決にはより良い子育て環境が必要です。子どもにとって良い環境であるだけでなく、お母さん達にとってもより良い環境が必要です。
「子どもと一緒でも、ゆっくりと食事をしたい」。ママとこどものレストラン mamama cafeはそんなお母さん達の当たり前の声に応えるためにスタートしました。

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