Interview

目の前にある問題。解決の糸口を遠く海外にも求める。専務取締役
JOYFULサッカークラブ チェアマン
五十嵐 賢司

新しい環境に踏み出し、新しい刺激を受ける。

会員向けに販売しているグッズなどをもっと良いものにしたい。というのが海外とビジネスをするきっかけでした。
私は元々、JOYFULサッカークラブを立ち上げ、現場で指導しながら、クラブに関するブランド全般の監修をしていました。
子ども向けスクールでは、ユニフォームや用具はもちろん、イベントの際のグッズ類もオリジナルにこだわって提供しています。
国内で発注、機能性やデザイン面でこだわると、どうしても金額に跳ね返ってきてしまいます。
子ども達の身に着けるものだから妥協はできない。かといって、金額を負担するのは子ども達やその保護者になってしまいます。
そんな悩みを持っていた中で、仕事でお付き合いのあった方から「海外に視察・研修に行くんだけど一緒に行かない?」と誘われました。

もともと海外が好きだったわけではないんです。海外旅行にも行ったことありませんでしたし。
ちょうどその当時、現場から離れて何か新しいことを始めようと意識していた頃でした。いろいろ誘われる時期でもあったので、誘われれば深く考えずにどこへでも行ってました。

実際に海外に行ってビジネスの話になると、商習慣の違いというか、文化の違いというか、そういったギャップを感じました。
日本では契約して進めるようなことも、向こうでは話の流れでいつの間にかOKになって進んでいたり…
製品の品質の事はよく言われますが、それ以上にビジネスの進め方の違いに驚きました。

東南アジアに数ヶ国行きましたが、やっぱりインフラはまだまだ整っていないし、成長していると言っても貧富の差が大きいんだなっていうのを感じます。
その分、現地の人にはハングリーさを感じます。「絶対に成功してやるんだ」といったエネルギーは、最近、日本では感じなくなってきているので、そういった勢いみたいなものにふれると嬉しいですよね。

「知らない」という事を知るのが、「知る」になる第一歩。

ある時、学ぶことに興味を持ったんですよね。
いわゆる学校の勉強ではなく、もっと実用的な学びです。知らない事を知ると、いろいろな事が楽しくなってきました。
英語もその1つですし、運動なんか見向きもしなかったのに続けるようになりましたし、今ではファッションにも(笑)
知らない事が沢山あって、興味を持てば奥が深い。学ぶことがどんどん楽しくなっていきましたね。

海外に行って1番感じる違いは、興味関心の持ち方ではないかと思います。
東南アジアの国の人々は、知るということに貪欲ですよね。
日本語は世界でも難しい言語と言われていますが、日本で学んでいる留学生もしっかり日本語を話しますし、仕事ぶりも日本の学生さんなんかと遜色なくなってきていると感じています。

「学ぶ」っていうとハードルが高いと感じるかもしれませんが、まずは、自分が「知らない」という事を知ること。
これについては知らないな。と思えば、それを知ろうとする所から学びは始まります。
今はネット検索で何でも調べられるような時代ですが、「何を調べるか」は自分の興味が湧かない限り行動はできませんからね。

新しい事業は知らない事だらけです。今後は海外とのやりとりも視野に入れた事業を展開する可能性も少なくありません。
ボーダレス化が進む中で、問題解決の道を海外のリソースに頼る事も出てくると思います。
そういった環境でも、1つひとつ学んでいき、仕事を楽しめる人と一緒に働きたいです。
それは日本人でも、それ以外の国の人でも大歓迎ですね。